旅行業法の数字まとめ|5年・30日・14日を条文で確かめる
著者:ebizuka/公開:2026-09-23
国内旅行業務取扱管理者試験の「旅行業法」で問われる数字を、条文にあたって整理しました。5年が付くもの5つ、届出や申請の期限、営業所ごとの人数、登録に必要な財産、登録の申請先、罰則の数字。すべて e-Gov 法令検索の条文で確かめています。
この科目は、数字で落とす
旅行業法は、制度の仕組みそのものより、それに付いている数字を入れ替えて出されます。「5年」を「3年」に、「30日以内」を「14日以内」に替えるだけで、正誤が変わる問題になるからです。
逆に言えば、数字を一覧で押さえてしまえば、かなりの範囲を取り切れます。ここでは試験に出る数字を種類ごとに並べました。どこに書かれているか(条文)も添えてあるので、疑わしいときは原文で確かめられます。
この記事の数字は、すべて e-Gov 法令検索で旅行業法と施行規則の条文を読んで確かめたものです
「5年」が付くもの:5つある
まずここです。旅行業法には5年が5か所出てきます。数字が同じなので、「何から数えて5年か」まで一緒に覚えないと混ざります。
| 何の5年か | 内容 |
|---|---|
| 旅行業の登録の有効期間 | 登録の日から起算して5年法 第6条の2 |
| 登録を取り消されてから | 取消しの日から5年を経過しない者は登録を受けられない法 第6条第1項 |
| 拘禁刑以上の刑を終えてから | 執行を終わった日などから5年法 第6条第1項第2号 |
| 不正な行為をしてから | 申請前5年以内に旅行業務等で不正な行為をした者法 第6条第1項 |
| 暴力団員でなくなってから | 暴力団員でなくなった日から5年法 第6条第1項 |
上の1つだけが「制度の期間」で、残りの4つは「登録させない期間」です。この分け方で覚えると、問題文がどちらの話をしているかがすぐ分かります。
5年が付くのは旅行業の登録だけ。旅行業者代理業と旅行サービス手配業の登録には、有効期間の定めがない
ここが最頻出の引っかけです。「旅行業者代理業の登録の有効期間は5年である」と書かれていたら誤りになります。
期限の数字:30日・14日・7日・2か月
いつまでに何をするか、という数字です。届出は30日、供託まわりは14日と7日、更新だけ2か月前です。
| 何を | いつまでに |
|---|---|
| 登録事項の変更の届出 | 30日以内法 第6条の4 |
| 事業の廃止・全部の譲渡などの届出 | 30日以内法 第10条 |
| 営業保証金を供託した旨の届出 | 登録の通知から14日以内法 第7条 |
| ↑をしないときの催告の期間 | 7日以上法 第7条第4項 |
| 有効期間の更新の登録の申請 | 満了の日の2か月前まで規則 第1条の3 |
「届出は30日以内」でひとまとめにできます。登録した事項が変わったときも、事業をやめたときも30日です。14日と7日は営業保証金の供託に付いている数字なので、そちらとセットで覚えてください。
更新の申請だけ、期限の向きが逆(満了の「前」)である点にも注意してください。
人の数:営業所ごとに1人以上
旅行業者と旅行業者代理業者は、営業所ごとに1人以上の旅行業務取扱管理者を選任しなければなりません(法 第11条の2)。旅行サービス手配業者も、営業所ごとに1人以上の旅行サービス手配業務取扱管理者を選任します(法 第28条)。
- 「旅行業者ごとに1人」ではない。営業所の数だけ必要です
- 代理業者にも選任義務がある。条文が「旅行業者又は旅行業者代理業者」と並べて書いています
管理者の職務や、欠けたときの扱いは取扱管理者と取引のルールで、練習問題つきで扱っています。
お金の数字:登録に必要な財産
登録を受けるには、一定以上の財産が必要です(基準資産額。法 第6条第1項第10号、規則 第3条)。種別によって額が違います。
| 種別 | 基準資産額 |
|---|---|
| 第1種旅行業 | 3,000万円 |
| 第2種旅行業 | 700万円 |
| 第3種旅行業 | 300万円 |
| 地域限定旅行業 | 100万円 |
扱える範囲が広いほど高くなります。第1種だけ桁が1つ違うので、そこを起点に覚えると思い出しやすくなります。
一方、営業保証金の額と弁済業務保証金分担金の額は、条文そのものには書かれていません。前事業年度の取引の額と業務の範囲に応じて、省令の別表で決まる仕組みだからです(法 第8条、規則 第7条)。そのため、この記事では額を載せていません。試験で問われるのは額そのものより、次の関係のほうです。
分担金は営業保証金より少ない額(5分の1)。ただし旅行者が弁済を受けられる限度は、営業保証金と同じ水準で、分担金と同額ではない
この引っかけは繰り返し出ます。詳しくは登録制度の練習問題で扱っています。
登録の申請先:第1種だけ国
どこに申請するかも、種別で分かれます(規則 第1条の3)。
- 第1種旅行業:観光庁長官
- 第2種・第3種・地域限定旅行業:主たる営業所の所在地を管轄する都道府県知事
海外の募集型企画旅行を実施できるのは第1種だけ、という業務の範囲の話と、線の引かれ方が同じです。「第1種だけ国が見る」と覚えると、両方まとめて思い出せます。
罰則の数字
登録を受けずに旅行業を営んだ場合などは、1年以下の拘禁刑もしくは100万円以下の罰金、またはその両方が科されます(法 第74条)。
なお、条文の刑の名前は「懲役」ではなく「拘禁刑」です。刑法の改正で2025年6月1日から変わりました。古い教材には「懲役」のまま載っていることがあるので、自分の教材の刊行年を確かめてください。登録拒否事由(前出の5年)の条文も同じく拘禁刑に変わっています。
まとめ:この6つだけ持って行く
- 5年:有効期間(旅行業だけ)+登録させない4つ
- 30日以内:変更・廃止の届出
- 14日以内と7日以上:営業保証金の供託まわり
- 2か月前:更新の申請
- 1人以上:営業所ごとの取扱管理者
- 3,000/700/300/100万円:基準資産額
この6行を紙に書いて、解く前に一度見る。それだけで取りこぼしがかなり減ります。覚えたかどうかは、実際に問題を解いて確かめてください。
出典
この記事の内容は、次のページで確かめました。制度や日程は変わることがあるので、受験の手続きは必ず公式の案内でご確認ください。
- e-Gov 法令検索「旅行業法」(昭和二十七年法律第二百三十九号)(2026-09-23 確認)
- e-Gov 法令検索「旅行業法施行規則」(昭和四十六年運輸省令第六十一号)(2026-09-23 確認)
- 観光庁「旅行業法概要」(2026-09-23 確認)