国内旅行業務取扱管理者の過去問は何年分・何周解けばいいか
著者:ebizuka/公開:2026-09-23
全国旅行業協会が公開している過去の問題は5年度分です(CBT方式になってからは「出題例」)。何年分を解くべきか、何周すれば足りるのか、古い年度を使うときに気をつけることを、公式の資料をもとにまとめました。
まず、公開されているのは5年度分
全国旅行業協会のサイトでは、年度ごとの問題と正解が公開されています。いま見られるのは令和3年度から令和7年度までの5年度分です。
ひとつ知っておきたいのは、令和6年度から公開のされ方が変わったことです。CBT方式になり、受験者ごとに受ける日時が違うため、「問題」そのものではなく「出題例」という形で公開されています。
ただし中身は薄くありません。問1から問85まで全問そろっていて、公式の正解と配点も付いています。配点は各科目100点になるので、本番と同じ形で解けます。「例」という言葉から抜粋を想像しがちですが、実質は1回分の問題です。
何年分解くか:公開されている分は全部でいい
結論から言うと、手に入る5年度分は全部解いて構いません。量としても多すぎません。理由は2つあります。
1つ目は、同じ論点が年度をまたいで繰り返し問われること。出題範囲が法令と約款で決まっているので、聞かれることは大きく変わりません。年度を重ねて解くと「またこれか」という論点が見えてきます。そこが得点源になります。
2つ目は、年度によって出題の構成が変わること。たとえば国内旅行実務の配点は、令和4年度が4点×13問と2点×24問の37問でしたが、令和5年度と令和7年度は4点×12問と2点×26問の38問でした。配点の合計はどの年も100点で変わりませんが、中の組み立ては動きます。1年分だけで「こういう形式だ」と決めつけると、本番で面食らいます。
逆に、5年度分より古いものを無理に探す必要はありません。手に入りにくいうえ、次の項の理由で使いにくくなっていきます。
古い年度を使うときの注意:法改正で答えが変わる
過去問の弱点は、法令や約款が改正されると、当時の正解が今の正解ではなくなることです。実際、最近も変わっています。
旅行業法の条文にある刑の名前が「懲役」から「拘禁刑」に変わった(2025年6月1日 施行)
登録拒否事由の「拘禁刑以上の刑に処せられ、その執行を終わった日から5年を経過していない者」がこれです。施行より前の問題や、それ以前に作られた教材では「懲役」のままになっています。中身の考え方は同じですが、選択肢の文言としては古い表記です。
古い年度を解くときは、次の見方をしてください。
- 数字や期間が絡む問題は、いまの条文と合っているかを確かめる
- 用語が古いだけなら、論点は今も有効。言葉だけ置き換えて覚える
- 解いた後に違和感があったら、条文や公式の案内で確かめる
条文は e-Gov 法令検索で誰でも読めます。旅行業法で問われる数字は旅行業法の数字まとめに、条文の場所つきで整理してあります。
何周するか:周の数では決めない
「3周すれば受かる」といった数え方をよく見かけますが、あまり当てになりません。同じ問題を3回解いても、3回目には答えを覚えているだけ、ということが起きるからです。
周の数ではなく、次の状態になったかどうかで判断してください。
正解の選択肢を当てられるだけでなく、ほかの選択肢がなぜ誤りかを説明できる
この試験は「正しいものを1つ」「誤っているものを1つ」「すべて選べ」が混ざります。正解だけを覚えていると、同じ論点を裏返して問われたときに崩れます。4つの選択肢それぞれについて理由が言えるなら、聞かれ方が変わっても対応できます。
旅夢中では、この判断を「続けて正解できたか」で機械的に置き換えています。3回続けて正解した問題を「学習済み」とし、一度でも間違えたら数え直します。自分で判断すると甘くなりがちなので、基準を外に置いてしまう考え方です。
2周目からのやり方
1周目と2周目以降では、やることを変えたほうが効率がいいです。
- 1周目:全問を、時間を気にせず解く。分からない問題も飛ばさず、解説まで読む。ここで「どこが分かっていないか」を洗い出します
- 2周目以降:間違えた問題だけ。全問を解き直す必要はありません。正解できた問題にかける時間を、苦手な論点に回します
- 直前:年度ごとに、本番と同じ120分で通して解く。時間配分をここで確かめます
間違えた問題を解き直すときは、日を置いてください。その場で解き直すと短期の記憶で正解できてしまい、身についたかどうかが分かりません。翌日や数日後に解いて正解できたら、そこで初めて覚えたと考えられます。
数字が絡む論点(5年・30日・1,500万円など)は、問題を解くだけでなく、関係する制度ごとに表にまとめ直すと取り違えにくくなります。
過去問だけで足りるか
5年度分をこの形で回せば、合格に必要な土台はできます。ただし、過去問だけだと足りない場面が2つあります。
- 改正された論点:過去問には、改正後の形で問われた例がまだありません。条文側から押さえる必要があります
- 出題されていない論点:5年分に出ていないだけで、範囲に入っている論点があります。次の年に出るかもしれません
この2つを埋めるのが、試験範囲に沿って作った問題です。旅夢中では、過去問とオリジナル問題を分けて出題しています(混ざると、どちらで解いたのか分からなくなるため)。
オリジナル問題の一部は、登録しなくても解けるように公開しています。正解と解説に加えて、正解したときに出るAI解説まで読めます。
学習全体の進め方と時間の目安は独学での勉強法と勉強時間の目安にまとめています。
出典
この記事の内容は、次のページで確かめました。制度や日程は変わることがあるので、受験の手続きは必ず公式の案内でご確認ください。
- 全国旅行業協会「各年度の実施状況、問題と解答、合格者受験番号」(2026-09-23 確認)
- 全国旅行業協会「令和4年度 国内旅行業務取扱管理者試験(正解及び配点)」(PDF)(2026-09-23 確認)
- 全国旅行業協会「令和5年度 国内旅行業務取扱管理者試験(正解及び配点)」(PDF)(2026-09-23 確認)
- 全国旅行業協会「令和7年度 国内旅行業務取扱管理者試験 出題例の正解及び配点」(PDF)(2026-09-23 確認)
- e-Gov 法令検索「旅行業法」(拘禁刑への改正。2025年6月1日 施行)(2026-09-23 確認)