40代・50代から国内旅行業務取扱管理者は目指せるか|年代別の実績で見る
著者:ebizuka/公開:2026-09-23
国内旅行業務取扱管理者試験に年齢の制限はありません。全国旅行業協会が公表している令和5〜7年度の実績では、50代・60代の合格の割合が3年とも全体の平均を上回っています。年代別の数字と、働きながら進めるための時間の作り方をまとめました。
年齢の制限はなく、実際に幅広い年代が受けている
国内旅行業務取扱管理者試験に、受験資格の制限はありません。年齢・学歴・実務経験を問わず、誰でも申し込めます。
そして、受けているのは若い人だけではありません。令和7年度は、申込者12,376人のうち40歳以上が4,544人で、全体の36.7%を占めていました。合格者3,675人のうち40歳以上は1,579人で、こちらは43.0%です。
40歳以上は、申込者の約3分の1。そして合格者では4割を超えている
同じ形は令和5年度・令和6年度にも出ています。40歳以上が申込者に占める割合は32.5%・35.6%、合格者に占める割合は35.7%・42.1%でした。人数が増えているだけでなく、合格者の中での存在感のほうが大きい、という状態が続いています。
50代・60代は、3年とも平均を上回っている
協会は年代別の申込者数と合格者数を公表しています。そこから「申込者のうち何割が合格したか」を年代ごとに出したものが次の表です。色を付けたのが、その年度の全体の値を上回った年代です。
| 年代 | 令和5 | 令和6 | 令和7 |
|---|---|---|---|
| 19歳以下 | 27.9% | 20.7% | 20.2% |
| 20〜24歳 | 28.4% | 24.2% | 26.8% |
| 25〜29歳 | 32.7% | 28.9% | 29.2% |
| 30〜39歳 | 31.6% | 26.5% | 30.7% |
| 40〜49歳 | 30.3% | 28.4% | 30.7% |
| 50〜59歳 | 36.2% | 34.8% | 35.0% |
| 60〜69歳 | 43.6% | 40.7% | 46.0% |
| 全体 | 31.1% | 27.5% | 29.7% |
※ 協会の表は申込者数と合格者数しか載せていないため、ここでの割合は「合格者÷申込者」です。協会が公表する合格率(合格者÷受験者)とは分母が違い、申し込んで受けなかった人がいるぶん低く出ます。年代どうしを比べるために載せています。70歳以上は人数が少なく年ごとの振れが大きいので、表から外しました。
3年分を並べると、はっきりしていることが2つあります。
- 50代と60代は、3年とも全体の平均を上回っている。60代はどの年も4割を超えています
- いちばん低いのは19歳以下と20代前半。こちらも3年とも平均を下回っています
一方で、「年齢が上がるほど高くなる」と単純に言い切れるわけではありません。40代は令和5年度が平均をわずかに下回り、令和6年度・令和7年度は上回っています。年によって平均の前後で動く位置です。
それでも、この試験について「若いほうが有利」という前提を置く理由は、少なくともこの数字の中にはありません。
この数字の読み方(言えること・言えないこと)
なぜ上の年代のほうが通っているのかは、公表されている数字からは分かりません。協会が出しているのは人数だけで、勉強時間も受験の動機も含まれていないからです。推測を事実のように書くわけにはいかないので、ここでは分かる範囲のことだけを挙げます。
ひとつ手がかりになるのは職業別の内訳です。令和7年度の申込者のうち30.0%が学生でしたが、合格者では23.7%でした。若い年代には学生が多く含まれていて、学校の勧めなどで受ける人が一定数いることが関係していそうです。
逆に言えば、40代以降で受ける人は「自分で決めて申し込んだ人」の割合が高いと考えられます。ただし、これは数字から直接読み取れることではありません。
はっきり言えるのは、次の2つです。
- 年齢による受験の制限はない
- 50代・60代の合格の割合は、3年続けて全体の平均より高い
年度ごとの合格率や、職業別の内訳は合格率と難易度にまとめています。
働きながら受けるときに、つまずきやすいところ
年齢そのものより、生活との兼ね合いで詰まることのほうが多い試験です。3つ挙げます。
- 計算問題を電卓なしで解く。試験では電卓などの計算機器を使えません。腕時計や筆記用具も試験室に持ち込めません(筆記用具とメモ用紙は会場で貸し出されます)。ふだん電卓や表計算ソフトを使って仕事をしている人ほど、手計算の感覚が鈍っています。練習の段階から電卓を閉じてください
- 120分の時間配分。全科目を受ける場合の試験時間は120分で、3科目あわせて88問前後を解きます。時計を持ち込めないぶん、過去問を解くときに時間を計って感覚をつかんでおく必要があります
- まとまった勉強時間が取りにくい。学生のように1日を勉強にあてられる人と、同じやり方はできません。次の項のように、短い時間を積む形に切り替えるほうが続きます
なお、申込は試験日の2か月以上前に締め切られます。令和8年度は6月18日から7月15日までの受付で、試験は9月でした。「夏になったら申し込もう」では間に合わないので、ここだけは先にカレンダーに入れてください。
時間の作り方:CBTで日程を選べるのが効く
いまの試験はCBT方式で、全国47都道府県の会場から、3週間ほどの期間の中で日時を選んで受けます。令和8年度は9月3日から25日までのうち、申込のときに選んだ日時でした。
これは働きながら受ける人にとって、地味に大きな変化です。以前は指定された1日だけで、その日に仕事や家の用事が入ったら1年待ちでした。いまは仕事の都合に合わせて日を選べます。繁忙期を外す、平日の午前に取る、といった調整ができます。
学習時間の目安は、一般に200時間程度と紹介されています。1日2時間なら100日、およそ3か月強です。まとまった2時間が取れない場合は、次のように分けても同じ量になります。
- 朝、出かける前に30分:前日に間違えた問題の解き直し
- 通勤や移動の時間に30分×2:スマートフォンで小テスト
- 夜に30分:その日の分の解説を読む
旅行業法と約款は、似た言葉の制度が多い科目です(募集型企画旅行と受注型企画旅行、営業保証金と弁済業務保証金など)。短い時間で進めるときほど、「読む」より「解いて、間違えたところだけ戻る」ほうが身につきます。具体的な進め方は独学での勉強法と勉強時間の目安にまとめています。
旅夢中は、この層に合わせて作っています
旅夢中は、40〜60代の方が使うことを前提に設計しています。文字を大きめにし、押す場所を十分な大きさにし、色数を抑えて落ち着いた見た目にしてあります。
時間が限られている人に効くのは、次の2つです。
- 復習リスト:間違えた問題が自動で入ります。続けて正解できるまで「学習済み」にならないので、あいまいなまま先へ進みません
- 苦手集中演習:まだ身についていない問題だけを、過去問とオリジナルを横断して出します。短い時間で解くなら、ここがいちばん効率がいい場所です
ブラウザで使うので、インストールは要りません。通勤中はスマートフォン、家ではパソコン、という使い分けもできます(同じアカウントなら記録は続きます)。
登録しなくても解ける練習問題を公開しています。どんな問題が出るのか、まず見てみてください。
出典
この記事の内容は、次のページで確かめました。制度や日程は変わることがあるので、受験の手続きは必ず公式の案内でご確認ください。
- 全国旅行業協会「令和7年度 国内旅行業務取扱管理者試験 実施結果一覧表」(PDF)(2026-09-23 確認)
- 全国旅行業協会「令和6年度 国内旅行業務取扱管理者試験 実施結果一覧表」(PDF)(2026-09-23 確認)
- 全国旅行業協会「令和5年度 国内旅行業務取扱管理者試験 実施結果一覧表」(PDF)(2026-09-23 確認)
- 全国旅行業協会「国内旅行業務取扱管理者試験 受験案内」(日程・試験時間・受験資格)(2026-09-23 確認)
- 全国旅行業協会「よくある質問」(持ち込みできるもの)(2026-09-23 確認)