国内旅行業務取扱管理者試験の科目免除|条件・申請の期限・合格率の差

著者:ebizuka/公開:2026-09-21/更新:2026-10-16

国内旅行業務取扱管理者試験には3通りの科目免除があります。研修の修了による免除、前年度の科目合格による免除、地域限定旅行業務取扱管理者試験の合格による免除。それぞれの条件と申請の期限、免除を使った人の合格率を、公式の情報をもとにまとめました。

免除は3通り

国内旅行業務取扱管理者試験は3科目ありますが、条件に当てはまると、そのうち1科目を受けずに済みます。免除の道は3通りです。

  • 研修を修了した:国内旅行業務取扱管理者研修を修了すると、修了した当年度と次年度の試験で「国内旅行実務」が免除されます
  • 前年度に国内旅行実務が合格基準に達していた:翌年度の試験に限り「国内旅行実務」が免除されます
  • 地域限定旅行業務取扱管理者試験に合格した:「旅行業法及びこれに基づく命令」が免除されます

3通りのうち2つは「国内旅行実務」の免除です。この科目は運賃・料金の計算と観光地理で範囲が広く、暗記の量もいちばん多いところなので、免除されると負担がはっきり変わります。

「約款」には免除がありません。どの区分で受けても必ず受験します

「旅行業法」の免除は、地域限定の試験に合格している場合だけです。前年度に旅行業法や約款だけ合格基準に達していても、翌年度に免除されることはありません。科目合格による免除があるのは国内旅行実務だけ、と覚えてください。

前年度の科目合格による免除:翌年度の1回だけ

不合格だった年でも、「国内旅行実務」が合格基準(60点以上)に達していれば、翌年度はその科目を受けずに済みます。2科目に絞って受けられるので、旅行業法と約款に時間を使えます。

使えるのは翌年度に限られます。1年空けると、また3科目を受けることになります

ここは落とし穴になりやすいところです。「来年は忙しいから再来年に」と先延ばしにすると、せっかく取った科目合格が無駄になります。国内旅行実務だけ通った年は、翌年に受けることを前提に予定を立ててください。

なお、合格基準に達したかどうかは自己採点ではなく、協会の判定によります。令和8年度は、科目合格した人の受験者マイページに科目合格番号が表示され、協会のサイトにも科目合格者の番号の一覧が載りました。免除の申請には、この科目合格番号を使います(令和8年度の受験案内では、番号が写った「試験結果表示」画面のスクリーンショットを提出)。免除を使えるかどうかは、受験案内と受験者マイページの結果で確かめてください。

研修による免除:2年度ぶん使える

全国旅行業協会が実施する国内旅行業務取扱管理者研修を修了すると、修了した当年度と次年度の試験で「国内旅行実務」が免除されます。前年度の科目合格による免除が1年度ぶんなのに対し、こちらは2年度ぶん使えます。

試験を受ける前から免除を確保できるので、「今年は旅行業法と約款に集中して、国内旅行実務は研修で押さえる」という組み立てもできます。研修の日程・費用・申込方法は年度ごとに決まるので、協会のページで確かめてください。

受験区分は4つ。試験時間も変わる

免除の有無と、免除される科目によって、受験区分が4つに分かれます。受ける科目が減るぶん、試験時間も短くなります。

区分受験する科目免除時間
全科目法令・約款・国内実務なし120分
免除A法令・約款国内実務80分
免除B約款・国内実務法令80分
免除C約款法令・国内実務40分

前の項で挙げた3通りの免除を、この区分に当てはめると次のようになります。

  • 免除A:研修を修了した人、または前年度に国内旅行実務が合格基準に達していた人
  • 免除B:地域限定旅行業務取扱管理者試験に合格している人
  • 免除C:法令と国内実務の両方が免除される区分なので、上の両方の条件に当てはまる人

免除Cまで当てはまると、受けるのは約款1科目・40分だけになります。該当する人がごく少ないのはこのためです。

免除Aで受けた人の合格率は、全科目受験の2倍以上

協会は、受験区分ごとに結果を公表しています。令和8年度は次のとおりでした。

区分受験者合格者合格率
全科目10,2852,70726.3%
免除A63640062.9%
免除B491836.7%
免除C121191.7%

全科目受験の26.3%に対し、国内実務が免除される免除Aは62.9%です(令和7年度は34.1%と60.2%)。2科目に絞れるぶん、1科目あたりに使える時間が増えることが素直に効いています。ただし免除B・Cは受験者が数十人・十数人しかおらず、割合が大きく振れます(免除Bは令和7年度の60.9%から36.7%に)。数として意味があるのは、全科目受験と免除Aの比較だけだと考えてください。

年度別の合格率や、年齢別・職業別の状況は合格率と難易度にまとめています。

申請の期限に注意:試験の申込より前に動く

免除を使う場合、いきなり試験に申し込むのではなく、先に免除の申請をします。令和8年度は次の日程でした。

  • 免除の申請:令和8年6月18日(木)10:00 〜 7月15日(水)23:59
  • 免除申請をした人の試験申込:令和8年6月18日(木)10:00 〜 7月23日(木)23:59

免除の申請の締切は、全科目受験の申込の締切と同じ日です。そのあとに試験の申込の期間が少し延びる形になっています。2段構えなので、「試験の申込の締切に間に合えばいい」と思っていると、免除の申請のほうを逃します。

日程は年度ごとに変わります。申し込む年の受験案内で、必ず2つの締切を確かめてください。年度ごとの日程は日程・申込・手数料にまとめています。

国内に合格すると、総合試験でも2科目が免除される

ここまでは国内試験の中での免除ですが、もう1つ知っておきたい免除があります。国内旅行業務取扱管理者試験に合格すると、総合旅行業務取扱管理者試験で「旅行業法及びこれに基づく命令」と「国内旅行実務」の2科目が免除されます。

将来、海外旅行も扱える総合の資格を目指すなら、この免除は大きな意味を持ちます。国内から順に受けるか、はじめから総合を受けるかの判断は国内と総合、どちらから受けるかで整理しています。

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