国内旅行実務「運賃・料金の計算」の練習問題と解説
国内旅行実務練習問題4問更新:2026-09-21
貸切バスの時間制・キロ制の合算、JRの学生割引と端数処理、宿泊料金のサービス料と消費税と入湯税、国内線の小児・幼児。計算問題で落としやすい「拾い落とし」と「順番」を整理し、練習問題4問を付けました。
この単元で問われること
〈資料〉として条件が与えられ、そのとおりに計算する問題です。知らないと解けない知識問題ではなく、条件を読み落とさずに最後まで計算しきれるかを見ています。
落とす原因は、ほとんどが次の3つのどれかです。加算するものを拾い落とす、掛ける順番を間違える、端数処理を忘れる。つまり、手順を決めておけば安定して取れる単元です。
①〈資料〉の条件を全部書き出す → ②加算するもの・しないものを分ける → ③端数処理は最後にする
なお、ここで使う条件はあくまで問題の〈資料〉に書かれたものです。実際の運賃や料金は各社が定めているので、試験では必ず〈資料〉の条件を優先してください。
貸切バス:前後の1時間と、回送の距離を落とさない
貸切バスの運賃は、時間制運賃と距離制運賃を合算します。このとき、実際に客を乗せている時間と距離だけを数えると、必ず足りなくなります。
- 時間:出庫から帰庫までに加えて、点呼・点検の分(前後にそれぞれ1時間など)を加算
- 距離:回送を含む総走行距離で数える
たとえば、出庫9時00分・帰庫17時00分で、点呼・点検が前後それぞれ1時間なら、時間は8時間ではなく10時間です。走行距離が回送30キロメートル・実車170キロメートルなら、170キロメートルではなく200キロメートルで計算します。
この2つを落とさなければ、あとは「1時間あたりの額 × 時間」と「1キロメートルあたりの額 × 距離」を足すだけです。制度としての決まりは、約款の手配旅行と運送・宿泊で扱っています。
JRの割引:掛けてから、最後に切り捨てる
学生割引は、片道の営業キロが101キロメートル以上の場合に適用され、運賃が2割引になります。端数は10円未満を切り捨てます。
ここで差がつくのは、割引と端数処理の順番です。
- 正しい順番:運賃に0.8を掛ける → 出た額の10円未満を切り捨てる
- やりがちな誤り:先に切り捨ててから掛ける/切り捨てを忘れてそのまま答える
たとえば運賃が5,720円なら、8割は4,576円です。ここで10円未満の6円を切り捨てて4,570円になります。選択肢には、切り捨て前の4,576円がそのまま並んでいることが多いので、「計算できた」と思った時点で一度止まって、端数処理をしたか確かめてください。
まず101キロメートル以上かどうかを確かめる、という手順も忘れないでください。営業キロが条件を満たしていなければ、そもそも割引は適用されません。
宿泊料金:サービス料を足してから消費税、入湯税は最後
宿泊料金の計算は、何にどの税・料率が掛かるかで順番が決まります。順番を入れ替えると答えが合いません。
- ① 基本宿泊料にサービス料を加える
- ② ①の合計に消費税を掛ける
- ③ 入湯税は消費税の課税対象外なので、最後に足す
たとえば基本宿泊料20,000円、サービス料15%、消費税10%、入湯税150円なら、20,000円+3,000円=23,000円に消費税を掛けて25,300円、そこに入湯税150円を足して25,450円です。
誤りの選択肢は、入湯税にも消費税を掛けたものや、サービス料を加える前に消費税を掛けたものとして作られます。「サービス料は課税の対象に入る、入湯税は入らない」とセットで覚えておいてください。
国内線:小児は割合、幼児は人数の対応で数える
国内線の航空運賃では、大人・小児・幼児の扱いが分かれます。
- 小児(3歳以上12歳未満など、〈資料〉の定めによる)は、大人普通運賃の一定の割合
- 座席を使用しない幼児(3歳未満など)は、同伴する大人1名につき1名まで無償
たとえば大人普通運賃24,000円、小児は50%、大人2名・小児1名・座席を使用しない幼児1名なら、大人48,000円+小児12,000円で、幼児は大人2名に対して1名なので無償、合計60,000円です。
幼児は「1人まで無償」ではなく「大人1名につき1名まで無償」です。大人の人数と幼児の人数を並べて数える癖をつけると、人数がずれたときにすぐ気づけます。また、座席を使用する幼児は無償の対象にならないので、〈資料〉の書き方を最後まで読んでください。
練習問題(4問)
旅夢中のオリジナル問題です。過去の試験問題そのものではなく、試験の出題範囲にあわせて作っています。正解と解説は、自分で答えを決めてから開いてください。
問1貸切バスの運賃の計算(時間制・キロ制)
次の条件による貸切バス1台の運賃として、正しいものを1つ選びなさい。 〈資料〉 ・時間制運賃:1時間あたり6,000円 ・キロ制運賃:1キロメートルあたり150円 ・運送時間には、出庫前及び帰庫後の点呼・点検に要する時間として、それぞれ1時間を加算する ・走行距離は、回送を含む出庫から帰庫までの総走行距離とする 〈行程〉 出庫9時00分、帰庫17時00分。走行距離は回送30キロメートル、実車170キロメートル。
- ア.90,000円
- イ.85,500円
- ウ.78,000円
- エ.73,500円
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正解:ア
解説
運送時間は出庫から帰庫までの8時間に点呼・点検の前後各1時間を加えた10時間で60,000円、走行距離は回送を含む200キロメートルで30,000円です。合計90,000円となります。
AI解説(正解を選んだときの解説)
アが正しい理由は、運送時間と走行距離をそれぞれ資料の条件どおりに計算しているためです。出庫9時から帰庫17時までの実際の運送時間は8時間ですが、これに出庫前及び帰庫後の点呼・点検に要する時間を各1時間ずつ加算するため、合計10時間となり、時間制運賃6,000円をかけると60,000円になります。走行距離は回送30キロメートルと実車170キロメートルを合わせた200キロメートルとなり、キロ制運賃150円をかけると30,000円です。両者を合計すると90,000円となり、アと一致します。
イ、ウ、エはいずれも、時間の加算を忘れたり、走行距離に回送分を含めなかったりするなど、条件の一部を計算に反映できていない金額であるため誤りです。
貸切バスの運賃計算では、点呼・点検の加算時間と回送距離の扱いを見落とさないことが重要です。
問2JRの学生割引の計算
次の条件によるJRの学生割引適用後の片道普通旅客運賃として、正しいものを1つ選びなさい。 〈資料〉 ・A駅からB駅までの営業キロ:320キロメートル ・A駅からB駅までの大人の片道普通旅客運賃:5,720円 ・学生割引は片道の営業キロが101キロメートル以上の場合に適用し、割引率は2割引、10円未満の端数は切り捨てる
- ア.4,570円
- イ.4,576円
- ウ.4,580円
- エ.5,140円
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正解:ア
解説
学生割引は片道の営業キロが101キロメートル以上の場合に適用され、運賃が2割引となります。5,720円の8割は4,576円で、10円未満の6円を切り捨てて4,570円となります。
AI解説(正解を選んだときの解説)
アが正しい理由は、5,720円に2割引を適用して算出した金額を、規定通り10円未満切り捨てで処理しているからです。5,720円×0.8=4,576円となり、この10円未満の6円を切り捨てると4,570円になります。
イは4,576円で、割引計算までは正しいものの、10円未満の端数を切り捨てずにそのままにしてしまっている点が誤りです。ウの4,580円は、端数処理を切り捨てではなく切り上げてしまった誤りです。エの5,140円は、2割引ではなく1割引で計算してしまった場合の金額であり、割引率の適用を誤っています。
関連知識として、JR運賃計算における端数処理は原則として10円未満切り捨てとなる点、また学生割引以外にも身体障害者割引など各種割引で端数処理のルールが問われやすいため、あわせて確認しておくとよいでしょう。
問3宿泊料金の計算(サービス料・消費税・入湯税)
次の条件による宿泊客1名の宿泊料金の合計額として、正しいものを1つ選びなさい。 〈資料〉 ・1泊2食付の基本宿泊料:1名20,000円 ・サービス料:基本宿泊料の15% ・消費税:10% ・入湯税:1名1泊につき150円(消費税の課税対象外)
- ア.25,450円
- イ.25,465円
- ウ.25,300円
- エ.22,150円
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正解:ア
解説
基本宿泊料20,000円にサービス料3,000円を加えた23,000円に消費税10%を課して25,300円とし、これに入湯税150円を加算します。入湯税は消費税の課税対象外です。
AI解説(正解を選んだときの解説)
アが正解です。基本宿泊料20,000円にサービス料15%分の3,000円を加えると23,000円となり、これに消費税10%の2,300円を加えると25,300円になります。入湯税は消費税の課税対象外なので、そのまま150円を加算すると合計25,450円となり、アに一致します。
イは25,465円で、金額の計算過程が誤っており、正しい積み上げ方をすると合わない数値です。ウは25,300円で、これは消費税まで計算した金額であり、入湯税150円を加算し忘れているため誤りです。エは22,150円で、サービス料を加える計算が抜けており、基本宿泊料に消費税と入湯税だけを反映させた誤った金額です。
関連知識として、宿泊料金の計算では基本宿泊料にサービス料を加えたうえで消費税を課し、入湯税のような非課税項目は最後に別枠で加算する順序を必ず意識しておくとよいです。
問4国内線の航空運賃の計算(小児・幼児)
次の条件による国内線航空運賃の合計額として、正しいものを1つ選びなさい。 〈資料〉 ・大人普通運賃:1名24,000円 ・小児(3歳以上12歳未満)は大人普通運賃の50% ・座席を使用しない幼児(3歳未満)は、同伴する大人1名につき1名まで無償 〈利用〉 大人2名、小児1名、座席を使用しない2歳の幼児1名
- ア.60,000円
- イ.72,000円
- ウ.48,000円
- エ.84,000円
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正解:ア
解説
大人2名は48,000円、小児1名は大人の50%で12,000円です。座席を使用しない幼児は同伴する大人1名につき1名まで無償のため加算せず、合計は60,000円となります。
AI解説(正解を選んだときの解説)
正解はアです。大人2名分は24,000円×2名で48,000円、小児1名は大人運賃の50%にあたる12,000円となり、合計60,000円です。座席を使用しない2歳の幼児は同伴する大人1名につき1名まで無償という条件に該当するため、運賃は加算されません。
イの72,000円は幼児にも小児と同じ50%運賃を誤って加算した場合の金額であり、無償扱いの条件を無視している点で誤りです。ウの48,000円は大人2名分のみで、小児運賃を計上し忘れている点が誤りです。エの84,000円は幼児にも大人と同額の運賃を加算してしまった場合の金額で、無償規定を反映していない誤りです。
あわせて、座席を使用する幼児は小児運賃が適用される点も押さえておくと安心です。
「AI解説」は、旅夢中のアプリでこの問題に正解したときに表示される解説です。AIが作成したもので、誤りが含まれる可能性があります。お気づきの点はお問い合わせからお知らせください。